2019/01/22

障がい児の親が平安を保つ5つの秘訣


Tammie Swaney タミー・スワニー


これから述べようとすることは、自己中心的で「母親らしくない」と思えるかもしれません。
それでも、肉体的には疲れ果て、感情面は心配、さらに精神的にまいってしまい、時には怒りがこみあげてくるという経験を通った私は、以下のことを心からあなたに分かち合いたいのです。

よい香りの入浴剤(Calgon moment)で気分転換しても一日やりきれない時、私は罪悪感と戦ってきました。
障がいを持つ子供を育てるのは、あられの中でロッククライミングをするのと同じくらい大変なことと言えます。
もちろん、どんな子どもでも困難な面はあります。
しかし両者の違いは、障がいを持つ子供が周囲の状況を理解できているのか、あるいはただふざけて親の言うことを聞かずに笑っているのかがわからない、ということです。

普通の子どもなら多くの節目を迎えます。
運転免許を取り、卒業ダンスパーティーに行きます。お泊り会、初めてのボーイフレンドあるいはガールフレンド、親子の会話、そしてちょっとした反抗。
「普通」とは日常のことを差します。
しかし、驚かれるかもしれませんが、障がい児を育てる普通とはずっと同じ状態が続くということです。その子の子ども時代が続き、そこであなた自身をいたわり身体・心・魂の安息を見出すことです。

 「永遠の5歳児」である私の息子ニコラス(ニック)は、本やドラマ、著名人(フィル博士やドブソン博士)、子ども番組(セサミストリート)では決して学べない、いくつかの子育てに関する事柄を教えてくれました。
彼は皆の心を引きつけ、地球上の誰よりも多くの愛情を受けています(親ばかですね)。
17歳のとてもやさしい子どもです。
けれども、気をつけなければなりません!興奮すると大暴れするので、数秒前までの我が家の平和な状態をめちゃくちゃにしてしまいします。
興奮する理由は誰にもわからず、すぐ対処するすべもないのです。

私にとって幸いなのは、夫のティムが積極的に子育てに関わってくれ、さらに神様が我が家を導いてくださっているので、耐えがたい日々を切り抜けられているということです。
障がい児を育てるという試練の中で気を確かに持ち続ける5つのステップを以下に示します(すべての親、すべての子どもに当てはまらないかもしれませんが、私たちにとって助けになっているものです)。


1. 神様と過ごす時を持つ。

神様のことばを読み、黙想し、力を得る時間を作ることが何よりも大切です。
神様は私たちがまさに必要な時に必要な方法を示してくださいます。
みことばは永遠の啓示であり、みことばを掘り下げる時に私たちは回復します。
「試練の日々」の中で私を支えてくれたいくつかの聖句を紹介します。

・「怒っても、罪を犯してはなりません。憤ったままで日が暮れるようであってはいけません。(エペソ 4:26)」
 叱った後でも一緒に座り、どれくらいニックを気にかけているかを示し、いつも消灯前には「愛しているわよ」と語りかけます。

・「私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。(ピリピ 4:13)」
全てを失い、話す力もなくなった時、頼るべきは自分の力でなく神の力である、ということをこの聖句は思い出させてくれます。神様だけが私を持ち運んでくださるのです。

・「モーセの手が重くなると、彼らは石を取り、それをモーセの足もとに置いた。モーセはその上に腰掛け、アロンとフルは、一人はこちらから、一人はあちらから、モーセの手を支えた。それで彼の両手は日が沈むまで、しっかり上げられていた。(出 17:12)」
 これは最後の手段という聖句ではありませんが、必要な時には祈りの勇士である友人に電話し、支えてもらえるのだと思い出す重要な聖句です。誰でも疲れ果てた時にはそうした祈りの勇士に支えてもらう必要があります。


2. 夫婦で過ごす時を持つ。

これは難しいとわかっています。私たちは忙しいスケジュール、長時間の仕事と家事で疲れ切っているからです。
しかし、夫婦で過ごす時間は家庭を強くするのに必要な要素です。
夜の外出や、せめてコーヒーを飲む時間をとってください。
私の義兄は最近がんで倒れました。
姉が、一番つらいのは朝だと話してくれた時に心が痛みました。
朝は二人だけでコーヒーを飲みながら一日のことを語り合う時だったのです。
それは貴重な時間でした。
こうした貴重な時を見逃さないでください。
共に祈り、語り合い、手を取り、寄り添い、回想し、未来の計画を立てる時間を見つけて下さい。
そうすれば一致して力を合わせることができます。


3. 自分自身の時間を持つ。

私は霊的養いのリトリートに毎年参加します。
また、趣味も持っていて、女性どうしで楽しく過ごします。
姉妹でランチをしたり、iPodを聞きながら歩いたりします。
寒い夜にはニックが寝た後、好きな小説を読みながら紅茶を飲むのもお気に入りの静かな時です。
ほっとする時を作って下さい。


4. 予定を守る。

我が家にはニックの他に20歳の子もいます。
仕事、スポーツ、大学、余暇と、彼の多彩な活動スケジュールを把握するのは困難です。
しかし、私たち夫婦とニックに関しては、スケジュールをかなり固定化しています。
ニックにとっては規則的な1日が心地よく、調子が良くなると私は学びました。
友人から誘いを受けても翌日に差し障ると思われる時には、後ろめたいと思わずに断ることもあります。


5. 子どもから学ぶ。

障がいのある息子が示す愛の大きさは驚くほどです。
イエス・キリストの愛以外には経験したことがない大きさです。
それは無条件の愛です。
愛はニックから輝き出て、まさに伝染していきます。私が人々をどう愛せばよいのかを、たえず気づかせてくれます。
その愛にはごまかしや偏見がありません。
これこそイエス様が福音を通して教えられた愛です。
「『あなたは心を尽くし、いのちを尽くし、知性を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。』これが、重要な第一の戒めです。『あなたの隣人を自分自身のように愛しなさい』という第二の戒めもそれと同じように重要です(マタイ22:37-39)。」

もしあなたが障がいのあるわが子とこうした日々を過ごしているなら、イエス様の臨在のうちには平安があることを思い出してください。
一瞬一瞬を切り抜けるのに必要なもの全てを彼が備えてくださいます。 
あなたに障がい児を育てるという特別の仕事を与えて下さったのであり、その子はキリストの愛を完全に表すことができるのです。
この子どもを世界に分かち合う機会を与えて下さった神様に感謝します。


*この記事が書かれたのち、タミーの愛する息子ニックはしばしの闘病期間を経て地上の生涯を終え、天に帰りました。
Tammie Swaney は伝道者でありニューヨーク州農村部Twin Tiersの唯一の牧師。妻であり、3人の子どもと4人の孫がいる。


Just Between Us 誌 2018冬号より翻訳    
Copyright 2018 Tammie Swaney. Translated from Just Between Us, 777 S. Barker Road, Brookfield, WI 53045

Just Between Us Japan は、アメリカの Just Between Us Magazine 日本語版サイトです。女性の働き人、伝道者の妻、教会の女性リーダーたち、そして人間関係や宣教、生活の課題に関心のあるあなたのための情報です!
英語版では季刊誌が発行されています。日本語ウェブサイトは、Just Between Us の情報を英語だけでなく日本語でも提供し、日本の宣教にかかわる女性を励ますため、2007年7月に発足しました。記事の翻訳を中心に、有益な情報を発信していくことを目的にした非営利のミニストリーです。英語版ウェブサイト:https://justbetweenus.org/

0 件のコメント:

コメントを投稿

Intentional Living:神の計画を意図的に生きる(5)

5 ふりかえり、 再評価し、 選ぶ。 主とともに歩みながら、目標を設定し、毎日のよい習慣を実践してください。 途中で立ち止まり、熟考し、再評価し、選択することです。 Intentional living は、大陸横断紀行によく似ています。 走行中に車を停め、燃料を補給する必要があ...