2015/01/30
スーツケースの荷ほどきをする(3)
~神が置かれた場所で、腰をすえる~
ジル・ブリスコー
「荷ほどきをする」とは?
私たちは1970年にアメリカに着きました。
そして奉仕する予定の教会で、一部の人たちが私たちを呼ぶのに反対であったことがわかりました。
私たちが渡米するのが導きだと決断したのは間違いだったのでしょうか。
いいえ、私たちが導きであると判断したいくつかのことを思い出す時、間違いではなかったということを確信しました。
また、ここに至るまでの明確なサインをとり違えてはいないことがわかりました。
どのように荷ほどきを始めたらよいか
・現在置かれている状況にどのように導かれたのかを思い返してみましょう。
神様の導きを求めていましたか。
後からくよくよ思うのはやめましょう。
・私たちの場合には、反対している人たちと話し合いを持つようにしました。
話し合うことで、ほとんどの問題は解決しました。
また、役員の人を信頼し、問題解決のために内外からの知恵をもらいました。
いくらかの人々は教会を去っていきましたが、教会にとどまった人との理解に努め、主はその人たちと共に牧会していくようにしてくださいました。
・私たちは「予測していなかった状況の中での荷ほどき」をし、「説明のつかないことを受け入れる」ことにし、手にゆだねられている働きに心を向けました。
どんな大きな決断の中にも、受け入れなければならない「受け入れがたいこと」や、避けられない衝突、さらに予測不可能な決断を迫られることがあります。
謙遜になり、神様の目にかなう情報を得、新しい環境を受け入れ、みことばと祈りのうちに神様の答えを求めていくなら、日々、あるいは一瞬一瞬、御霊によって導かれていくのです。
それでも・・・それはまず、「荷ほどきをする」ことから始まるのです!
スーツケースの荷ほどきをする(2)
~神が置かれた場所で、腰をすえる~
ジル・ブリスコー
何年も前のことですが、私たちは困難な地で奉仕を始めた宣教師を訪ねました。
彼らは4年間の予定でそこに派遣されていました。
それはまさに「大変なポスト」と言える場所で、私は到着した時に
「主よ、私ではなく彼らをここに派遣してくださったことに、感謝します」と心で言いました。
特に、若い家族にとってはこの困難の多い場所になじむことは非常に難しいのではないかと思われました。
少しして、私は若い宣教師夫人が、彼女のスーツケースを荷ほどきしていないことに気づきました。
文字通りにも比ゆ的にも、現地でのこれまで2年間の働きの間、彼女の大きなスーツケースの一つは、到着した時と同じ部屋の隅に置かれ、そのまま使われていたのでした。
彼女が現地になじめていないのは明白でした。
その半開きのスーツケースが全てを語っていました。
「母国に帰りたい!」と。
1年後、彼らは帰国しました。
神様は今、あなたをどこに置かれているでしょうか。
あなたはスーツケースの中身を出していますか?
ぜひ、そうしてください。
神様の召しに従うと決心したのなら、腰を落ち着けてとどまりつつ、同時にいつでもそこを去り、神が導かれる場所ならどこにでも行くという覚悟をしていますか。
私は自分の人生の旅路を通して、与えられた状況のうちに可能性を見出すまでは「家に帰らない」ということを学びました。
ちょうど、荷物をほどいて生涯腰をすえるかのように、その状況に向き合うということです。
時には調整が必要です。
また、別の時には荷物をほどいて「部屋づくり」をすると約束しても、うまくいかないことがあります。
しかし、最初にスーツケースの荷ほどきをすると決心した上で物事がうまくいかないとわかったとい
うのなら、神様は私が全てをささげたことを知っていてくださいます。
そこには平安があります!
ピリピ2章を読むと、聖書にどのような実例があるかを学ぶことができます。
主イエスは、私たちのためにご自身のスーツケースを開けてくださいました。
最初はベツレヘムで、それからナザレ、ガリラヤ、そしてエルサレムで。
私もイエス様の姿にならいたいと思わされます。
スーツケースの荷ほどきをする(1)

~神が置かれた場所で、腰をすえる~
ジル・ブリスコー
スーツケースと共に過ごすのがどういうことかについて、私はかなり詳しい方だと思います。
今年はユナイテッド航空から、200万マイルのフライト実績を表彰してもらったくらいですから!
それでも、パッキングの中身については、依然として悩みのつきないものですが。
ところで、スーツケースの中身を出すのは、旅につきものの動作です。
私は女性であるから余計なのかもしれませんが、スーツケースの中身を出してしまわないと落ち着かないのです。
目的地に到着し、そこに2日間滞在することになっているなら、すかさず中身を全部出してくつろげるように「部屋づくり」をします。でも夫のスチュアートにはそんな必要がないようです。
ある時、ホテルのベッドの上で夫は小さなボストンバッグを開け、本だけを出しました。そして二人
の会話が始まるまでの数時間、彼はそれだけでくつろげました。
でも私は違います。
ホテルに備え付けのたんすに持ってきたものをしまい、クローゼットに服をかけ、洗面所に小物をならべ、旅程を読みあげて確認します。その後、ようやくお茶を飲もうとしました。
「君は何をしているんだい?」夫はベッドに寝ころんだまま尋ねました。
「荷物を出しているのよ」と私は答えました。
「でも、ぼくたちはここに2日間しかいないんだよ」彼は不思議そうに言いました。
「好きにさせてちょうだい。『部屋づくり(巣作り)』をしているのだから。荷物を出せたら準備完了よ。」
このようにすることで、私はその場所で落ち着いて過ごせるのだと思います。
私は今ここに「人々に宣教する」ためにいるのであり、ごそごそ探し物をして貴重な時間を無駄にするということがなくなるのですから。
「もっと荷物を少しにすれば」と言いかける夫を制して、
「それ以上言わないで。天国に行ったら、あなたと同じサイズのかばんにするわ」と私は言いました。
私は行く先々で真っ先に荷物を出すようにしています。
そうすることで、自分がそこにずっととどまるように感じられるからです。
そしてそこで出会う人々が、みな重要な人だと感じられるのです。
なぜ神が私をこの時、この場所に送られたのかがわかるように、よく相手の話を聞きます。
そしてどこに行ったとしても、そこで私に与えられたものを分かち合うことができるようにしています。
(その2に続く)
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