2018/06/19

変化をもたらす:インタビュー メルヴァ・ハンダーソン(4)


JBU: 今あなたのように辛い時期を通っている女性に言葉をかけるとしたら。

メルヴァ: 神様が父親であるということを忘れないでください。神様のような父親はおられません。
その信仰が私を支えてくれています。神様は決してあなたを見捨てません。


JBU:  断食は、どのように神様への飢え渇きを深めてくれるのでしょうか。

メルヴァ: 毎週火曜日が私の安息日です。世の中から離れ、家族と過ごすことを最優先する休息の日です。FacebookもSNSも見ません。メールなどにも返信をしません。
なぜなら、私には時に物事が早いペースで押し寄せ、十分に考えることができないからです。
私は賢い選択をしたいと思っています。
成熟し、よく考えて人生を送ることができるようにと願いますので、霊的訓練としてテクノロジーを断つことはぜひとも必要だと思います。

神様は安息され、働きを休む1日をとられました。私たちは神より優れた者ではありません。
ですから、スイッチを切り、心騒がせず、テクノロジーや食物を断つ日が必要です。
それは健康を維持し、心を休ませる素晴らしい方法です。
今日、それは肉体に安静を命じる時であり、特に神様に聞くことができる時です。
神様に聞き、意図的にスイッチを切ることには訓練が必要です。

繰り返しになりますが、テクノロジー、食物、つきあい、何を断つかにかかわらず、それらから距離を置くことで、神様に近づくのです。
私は、神様のところに行くという目的でそれをしています。そうすれば、私は神様の前に自分の人生を保つことができ、この世のそれ以外のものから静まることができます。
私のたましいと、全人的な存在に必要なものを取り戻すことができるのです。


JBU: 女性はこの世界に変化をもたらすため、与えられた賜物をどう用いることができるでしょうか。

メルヴァ: 第一に、みことばを生きることです。そして、神の前に賜物を差し出し、神に絶えず訓練していただき、人々のために用いることができるようにして頂くのです。
賜物を用いようと願い、置かれている場所から始めてください。まずエルサレムで、そしてユダヤとサマリヤで、やがて全世界で。

ある人にとっては、エルサレムとはあなたの子どもかもしれません。神様が呼ばれ召されるところならどこででも始めるのです。
大統領の母親は、まさか自分が未来の大統領を育てているとは夢にも思いません。でも、事実はそうなのです。
あなたが何をしているのかにかかわらず、神様はあなたを国を変えるのに必要な器として整えておられます。あなたの国とは、私の祖母がそうだったように、あなたの足元かもしれません。
どこにいようと、背景がどうであろうと、人種や社会経済的背景がどうであろうと、あなたは人々の人生に触れることのできるものを持っているのだと知ってください。
どこにいるかにかかわらず、変化をもたらすことのできるものをあなたが持っているので、神様はあなたをそこに置かれているのです。


JBU: 今日の女性について気になることはありますか。

メルヴァ: 神様との親しさが欠けていることです。
私たちは絶えずこの世のものと距離を置き、神様を人生の中心にする必要があります。
人生をかけて神様を愛してください。
1ペテロ1:16には「あなたがたは聖なる者でなければならない。わたしが聖だからである」
と書かれています。私たちは聖さについて妥協することはできません。

もう一つは分派です。皆の関心が「私は」「私の」にあり、「私たち」に十分関心が払われていないように思います。
私たちは自分より前に他者のことを考えなければなりません。私はそのことを祈ってきました。
祖母が大変賢明に教えてくれたように、私たちは愛し、愛し、愛しぬかねばなりません。
神様の愛のうちを歩むように求められているのです。
それはあなた自身についてではなく、あなたが仕えるよう召されている人々に対してです。


JBU: 私たちへの励ましがあれば、お願いします。

メルヴァ: 自分を信じてください。神様が召してくださったと信じてください。内に聖霊が住んでおられると信じてください。罪赦されたことを信じてください。全て癒されるのだと信じてください。神様が信頼できる方だと信じてください。神様があなたの人生を御手に抱き、あなたが呼び求めるなら答えて下さる方だと信じてください。
神は平安の神です。悪いことが起こらないという意味ではありません。私たちは堕落し傷ついた世に、堕落し傷ついた人々と生きているのですから。
けれども神様は良い方で、何があろうともあなたのことを気にかけていてくださるのです。



変化をもたらす:インタビュー メルヴァ・ハンダーソン(3)


JBU:聖書のことばをそこまで愛するようになられた経緯を教えてください。

メルヴァ: 神学校の学生時代、ヨハネ15:7の「あなたがたがわたしにとどまり、わたしのことばがあなたがたにとどまっているなら、何でも欲しいものを求めなさい。そうすれば、それはかなえられます」というイエス様の言葉が目にとまりました。
その前の部分では、「わたしはまことのぶどうの木、わたしの父は農夫です」とあります。ここでは、イエス様のうちにとどまることが語られています。そして、イエス様とそのことばとが同義のものとされています。
もし満たされたいなら、みことばに親しまなければなりません。

また、イエス様はヨハネ14:23で、わたしのところに来るなら、父とわたしはその人のところに来て、その人とともに住むと言われました。
「どうやって?」と思いましたが、それはみことばを通してでなければなりません。
私は父なる神様とともに住みたいですし、子なる神様とともに住みたいです。
ですから、みことばに親しむと決心したのです。
人生の回答を与えるのは、神のことばそのものです。


JBU: どうしたら生涯聖書に親しむ習慣を持てるでしょう。

メルヴァ: 文字通り、訓練です。この社会、テクノロジー、電話、iPadなどは私たちの時間と注意を引こうとします。ですから、神のことばがまず第一である、と優先順位をつける決意をしなければなりません。
私の祖母はいつも「生活の中で神様をまず第一にすると決意しなさい」と言っていました。
ですから、毎日神様を見上げます。たとえ、そうする気にならなかったとしても、です。
それをパウロは1コリント9:27で「私は自分のからだを打ちたたいて服従させます」、別の訳では「自分のからだを打ちつけます」と述べています。
言い換えれば、私は強いて身体を従わせ、すべきことをするのです。それはすべきこと、訓練です。

30年前から、早朝に祈るために起きるようにしています。それも訓練ですね。毎朝、私は起きて、神様と話す準備をします。初めに聖書を読み、そして祈ります。


JBU: 聖書の読み方について教えてください。

メルヴァ: 初めに、31章まである箴言から1章を読みます。
次に、毎朝パウロの祈りを読みます(エペソ1:14-23、3:17-21、コロサイ1:9、ピリピ1:9)。

まずエペソの「どうか、私たちの主イエス・キリストの神、栄光の父が、神を知るための知恵と啓示の御霊を、あなたがたに与えてくださいますように。また、あなたがたの心の目がはっきり見えるようになって、神の召しにより与えられる望みがどのようなものか、聖徒たちが受け継ぐものがどれほど栄光に富んだものか(見えますように)」で始めます。
それから、エペソ3:18にあるように、キリストの愛の広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つことができるように、と祈ります。
もし神様の愛が私のうちにあることに気づくなら、何が起ころうとも、何をされても、人々を愛することのできる心が与えられます。

ピリピ書からは、神様の働きができるよう、御霊のくださる賜物を受け取ります。
もし人生で何か起こり、心がざわざわしても、それらのみことばを見上げて助けをいただきます。心がみことばで満たされたら、祈りに移り、答えを求めます。


JBU: 聖書のことばを明確に体験された、特別な経験がおありですか。

メルヴァ: 2年前に祖母が召された時です(90歳でした)。彼女の死ほど私の人生に影響を及ぼした出来事はありません。
彼女がいないという心の穴を埋めるのに、2年かかりました。
私は実の父母に育てられていないので、祖母が私の家族そのものでした。
しばらくの間、自分が自分でないようで、ただ息をしているだけの状態でした。
落胆し、ひどい混乱と恐れと不安がやってきました。
けれども、長年神様がみことばを通して語ってくださったことが自分を支えてくれたのだと信じています。

悲しみに沈んでいたある日、主ご自身が私の父親となる、と明確に語ってくださいました。
詩篇68:5に、神は「みなしごの父」とあります。その言葉が、私を穴から引き上げてくれました。神が私の父となって下さり、私は独りぼっちではないと知ることで私に変化が起こりました。

また、イエス様が私の悲しみを悲しみを背負ってくださることもわかりました。
マタイ5:4「悲しむ者は幸いです。その人は慰められるからです」という励ましが与えられました。
だから、私は悲しんでよいのだ、と知りました。そのことが私をおおいに支え、神様が私の父となってくださると信じる決意が全てを変えました。  (続く)


変化をもたらす:インタビュー メルヴァ・ハンダーソン(2)

JBU編集部:あなたのおばあさんのことを聞かせてください。

メルヴァ: 私にとっては人生で最も影響力のあった人です。
私は自分に母親がいたら、父親がいたらいいのに、と常に思いながら育ちました。
けれでも、私には常に祖母がいてくれました。
彼女は私のメンターでした。
小学校しか出ていませんでしたが、神との深い交わりをし、教会の柱となっていました。
彼女は自分の人生を私のために注いでくれました。
彼女の家には選択の余地はありません。イエス様だけです。
それで、私は教会と家のどちらも常に神をあがめるところで育ちました。
もし私が土曜日に生まれていたら、日曜日には教会にいたでしょう、と冗談を言うくらいです!

12歳になる前には、もっと神を知りたいという渇きが心に生まれました。
私自身の個人的な信仰を培いたいという思いです。
その頃には、生みの母も信仰を持ち、家に戻ってきていました。そして兄と私を全市規模の大きな集会に連れていってくれました。
私はそれまで、そのような集会について聞いたことがありませんでした。
招きがあったとき、私はイエス様を自分の主として受け入れようと前に出ていきました。


JBU: その後、神様はどのようにあなたを変えられたのですか。

メルヴァ: 人生にはいくつか失敗もありますが、その日以来私は後悔したことはありません。
その後、神様との関係を意識しない日はありませんでした。
罪深いことが普通である大学時代でさえ、そうでした。
盛り場で「神様が悲しまれているわ!」と叫んだので、そこにいた人たちは皆ばつの悪い思いをしたことでしょう。神様が私に望んでおられない場所にいるということがわかりました。どうしたら、バーに変化をもたらすことができるでしょうか。
21歳の時に、私は人生を主と主のご計画にすべて委ねると決心し、主との関係がより深いものになりました。


JBU: あなたが今日の姿であるには、あなたの祖母はどんなことを教えてくれましたか。

メルヴァ: どのように人々を愛するか、ということです。
「人々を愛さなければなりませんよ。あなたに何をしたか、何を言ったかは問題ではないの。ただ愛するのよ」と彼女は言ったものでした。
また、彼女の姿を通して祈りの力を学びました。毎晩彼女の寝室に行くと、彼女はひざまずいて祈っていました。神様を優先順位のトップに置く、すばらしい女性でした。


JBU: 母親や祖母は、子どもたちに信仰面でどのように影響を与えられるでしょうか。

メルヴァ: 自分自身の絶え間ない神との歩みを通してだと思います。
「信仰は教えるより体得する方がよい」と私たちはよく言います。
もし、私たちと神との個人的な関係が子どもたちにとって見えるか経験できる何かでないなら、それを知ることはできないでしょう。
子どもたちが、私が試練を通る時に神だけがそれを乗り越えさせてくださるという歩みを見るなら、それ以上に強い証しはありません。
多くの子どもたちは成長の過程で反対の道へ行こうとしますが、母親や祖母がたえず神と歩み、神の話をするならば、この世にも消し去ることのできない印象を子どもたちに残すのです。


JBU: あなたと祖母の間のようなメンターの関係を、女性たちはどのように築くことができるでしょうか。

メルヴァ: どんな人でも、人生について語り導いてくれる人を必要としています。
今日の次世代の人々にはグーグルがあり、残念なことに、グーグルが時代の知恵になっていくと思っています。
でもそうではありません。
私は自分の人生を通じて、祖母の足元に座り、同じ話を語るのを幾度となく聞きました。
18歳になった時、「おまえは知識では私を越えるかもしれまいが、知恵では決して私を越えることはないよ。私はおまえより長く生きてきて、より多くの経験をしてきたのだから。おまえが行ってみようと思うところに、すでに行ったことがあるのだから」と祖母は言いました。
すべての女性は、自分が行こうとするところに行った人に語ってもらう必要があるのです。(中略)
誰かに近づいて歩もうとするなら、相手は持っている宝をあなたの人生に分けてくれるでしょう。
だから、私は祖母のような神の人、神を知り神と深く歩む人の話が聞きたいと思うのです。
そういう人たちを通して、神様は人生について何かを教えてくださるのです。


JBU: 自分の人生が影響力を持つということを、どのように知りましたか。

メルヴァ: 自分の人生は私自身のものではないということに、気づいたからに過ぎないと思います。
私の人生をゆだねるようにと召されたからです。自分自身がそういう働きに置かれているのですね。
私の祈りは「神様が望まれることを私は望みます。あなたが望まれるところに私は行きます。あなたが望まれることを私は行います」というものです。
信仰生活を通して一貫してそれを祈ってきました。


JBU: 「私では不十分です」とか「私はこの働きにふさわしくありません」などと思われた時がありますか?

メルヴァ: ほとんど毎日そのように感じます。
でも2ペテロ1:3には「主イエスの、神としての御力は、いのちと敬虔をもたらすすべてのものを、私たちに与えました」と書かれています。
この聖句を握って、どんな働きも、恵みにより等しく与えられているのだ、と確認しています。
この働きを始めて以来、私はよく神様にこう言います。「私が自分のためにしているのではありません。神様、あなたが私に与えられたのです。理由はわかりませんが、あなたがせよとおっしゃるのです。人に、様々な国に、町に届くこと、本を書くこと、メッセージを語ること、あなたが私にその働きを与えられたのです。ですから、どうぞ知恵を与えて、あなたの栄光のためにさせてください」と。


JBU: 恐れが来たら、どうされますか。

メルヴァ: 恐れを蹴り飛ばし、心を強くして追い出します。神様が開いてくださったドアに一歩進みだします。恐れというのは、怖がっても私たちをとどめる力しか持ちません。恐れは自分にどうにかして忍び寄ろうとするので、日々それを認識する場所が必要です。


JBU: どのようにして打ち勝つのでしょうか。

メルヴァ: 神に頼り、みことばを読み、歩み続けることです。恐れのない人生は歩みですから、聖霊に頼りつつ生きることです。全てを聖霊にゆだねることです。
「主よ、ペテロに命じられたように、あなたが来なさいとおっしゃいました。ですから、おことばに従って前進します」と言うことです。
主はいつもそこにおられます。そして、恐れを乗り越える歩みは、もっと大きな恐れを乗り越える力となります。   (続く)
                               
 

変化をもたらす:インタビュー メルヴァ・ハンダーソン(1)


(LinkedIn より)
メルヴァ・ハンダーソン(Melva Henderson)はイエス様を心から慕い求め、信仰の遺産を受け継いだ女性です。



Shelly Esser








メルヴァ・ハンダーソン(Melva Henderson)はイエス様を常に愛してきたといいます。

いつからイエス様を愛するようになったのですか、と尋ねたら、彼女の美しい茶色の目は輝き始めます。そして祖母サディ・モンローの足元に座って、あふれ出る知恵を一つ一つ受け継いだことを話してくれるでしょう。
自らの霊的な旅(スピリチュアル・ジャーニー)について語る時、メルヴァは祖母のことを「ママ」と愛情をこめて呼び、尊敬をもって話してくれます。

メルヴァの顔が祖母を思い出すだけで輝くので、二人の間に深い愛と結びつきがあったことが感じられます。
メルヴァにとって祖母は最も人生に影響を与えた人物だとすぐわかるのです。

55年以上前、メルヴァと双子の兄は理想的とは言いがたい環境に生まれました。
2人の人生に永遠の影響をもたらすであろう決心をしたのは、祖母でした。
メルヴァに植えられた信仰は年月を経て深まり、いまや世界中の人々を神の国のために働く者へと変える器になっています。

「生まれたとき、母親は双子の兄と私を病院に置き去りにしました。母は10代で、私たちを育てることができなかったので、養子に出そうとしたのです。
ところが主は、私たちを家に連れて帰り、自分の子として育てなさいと、明確に祖母に語られたのです。」

当時メルヴァの祖母自身も、3週間後に出産予定でした。
けれども、疑いなく神様はメルヴァと兄のマーヴィン、そして「おば」にあたるパットとを三つ子のように育てることを望んでおられました。
そして、彼女はその通りにしたのです。

メルヴァは自分が国際的なミニストリーをするようになるとは思ってもみませんでした。
でも、神のことばへの深い渇きが出てきたとき、「自分の生きたいように生きるのではない」という幼い時からの経験が、神が自分をユニークな働きに召しておられるためだとわかりました。
祖母の足元に座って生きた信仰を学び、やがて自分も愛に生き、大胆な語り手・書き手として他の人々も同じ生き方をするよう教えることに導かれたのです。


今日、メルヴァは人々がみことばと訓練によって変革されるための、宣教の働きをしています。
彼女の情熱は周りに広がっていきます。
彼女はウィスコンシン州ミルウォーキーにあるワールド・バイブル・トレーニング・インスティテュートの校長及び設立者として、人々が神様とより深い交わりに入れるように導いています。
その学校では、世界中のクリスチャンリーダーが宣教のための訓練を受けています。
加えて、彼女は結婚して25年になる夫、アーヴィンが牧師をつとめるワールド・アウトリーチ・センター教会を共同牧会しています。

2007年に、彼女は町の貧しい人に食物と衣料を届けるリトル・フィート・オブ・メキシコ及びミルウォーキー・ギブという団体を立ち上げました。
またラジオやテレビのホストでもあります。
さらに、成人した5人の子どもと、4人の孫がいます。

近頃、私たち(JBU)はメルヴァから一人の女性の持つ影響力、そしてイエスと人々への愛をもって生きる彼女の人生の情熱についてインタビューする機会を得ました。(続く)


Intentional Living:神の計画を意図的に生きる(5)

5 ふりかえり、 再評価し、 選ぶ。 主とともに歩みながら、目標を設定し、毎日のよい習慣を実践してください。 途中で立ち止まり、熟考し、再評価し、選択することです。 Intentional living は、大陸横断紀行によく似ています。 走行中に車を停め、燃料を補給する必要があ...