2017/02/22

「それを良しとされた」~苦しみの中でも人生を楽しむ (1)






カラ・ティペッツ 
Kara Tippetts




4人の子の若い母親であり、妻であるカラは2013年に乳がんと宣告されました。
それ以来、彼女は肉体的・精神的な痛みと闘いながらも、人生の希望を持ち続けることを学ぶ過程を歩き始めました。

彼女は「日々誠実に歩む(Mundane Faithfulness)」というブログを始めました。それは、葛藤の中にある人たちに、苦しみの中での真理を伝えたいと願ってのことでした。
ブログと彼女の3冊の著書は、辛い時を信仰の力によりいかに過ごすかという知恵を記したものです。それらは多くの人に感動を与えました。

カラは2015年3月に生涯を終えました。
以下はカラの最後の著書「それを良しとされた(And It Was Beautiful、未邦訳)」からのいくつかの抜粋です。同書には、日々神様だけが与えることのできる力によって、よく生きよく死ぬことが書かれています。

カラはこう述べています。
「私はただよく生きようとしているだけです。
私はがんを憎みません。・・・ええ、時々はいやだなあと思います。
がんが私の先生のようだと思える前にはいやでした。
神様は良い方で、私の生涯の日数や髪の毛の数まで数えることのできる全能のお方です。試練を許すだけでなく、共に試練を通ってくださる方です。」

カラの文章を通して、日々の何気ない瞬間であれ暗い日々であれその真中にいつもイエス様がおられること、人生が驚くほど美しいものであること、そして神様は常に良い方であることに励ましを受けることでしょう。



  • やりたいことリストのない人生


私は、この地上の人生のうちにやりたいこと、見たいこと、達成したいことはそれほど多くないと自信を持って言えます。
長い間、自分の農場を持ちたいと夢見ていました。
自然の土地と四季のリズムが作り出す普通の日々が想像できました。
けれども、それ以上にやりたいことリストを作って達成度をチェックすることは望みませんでした。
私は中古車に満足し、少ないワードローブに満足し、素敵な持ち物や休みがないことにも満足しています。
誤解しないでください。
もちろん私は素晴らしいコンサートが好きですが、同時に台所で有機食材を並べたパーティーも大好きです。
ごちそうは好きですが、同時に裏庭で焼いたホットドッグも大好きです。
山登りは好きですが、同時に友人たちと近所を散歩するのも大好きです。

先週、この人生の旅路が長く違った道になるかもしれないと聞いたとき、私は夫の方を向いて泣きました。
彼に、一日、一日とこの地上への執着がなくなってきたと話しています。
車で道を走っていても、落ち込んだり、心よりもお金が大事だと思わせることに出会います。
看板広告は何を買い、何を考え、誰に投票するべきかを訴えてきます。
しかし、地上で私を結びつけているつながりは人間関係です。
病気によって、このつながりがさらに実体を持った大切なものになりました。
私の心を支えているのは人々なのです。

試練を通し、私たちが神について信じていることがこの世の考え方とぶつかることが明らかになります。
ある人は私の病気のことを聞き、神が良い方であるということに疑問を感じ始めたと言いますが、それを聞くと少し悲しくなります。
私は苦しみを通して信仰が幼子のようにより素直になったと感じています。
試練を通して、神がより大きくなったり素晴らしく思えたりするとは限りません。
けれども、先が見えない歩みの中で神様への思いがよりシンプルになります。

先週、これからどうなるかわからない中で、私は息子レイクを抱っこしていました。
すると、私は彼の最初の失恋の時にそばにいてやることができないのだ、という思いに打ちのめされました。
その瞬間、恐れが心を支配し、もう少しで倒れてしまいそうでした。
上の娘を見て、この子たちの思春期を誰が支えてやれるのだろうと考えると、窒息してしまいそうでした。

なぜ私が?どうしてこんなことに?
子どもたちが私を必要とするとき、私は共にいてやれないのだろうか?

真理はこうです。
私たちのだれも、自分の生涯の長さがわからないのです。
だから、日々の糧が与えられるよう祈り、与えられて感謝をささげるのです。
今日、私には部屋を走って抱きついてくれる幼い息子がいます。
「5回キスして」というと10回もキスしてくれる幼い娘がいます。
外出して友達に会っても、私と手をつないでいてくれる10代初めの娘がいます。
その日にあったことを事細かに喜んで話してくれる二番目の娘がいます。
私の好みの味のコーヒーを入れてくれる夫がいます。

やりたいことリスト?いいえ、私には必要ありません。
私はとても豊かです。
人とのつながりこそが必要なことなのです。
そして、今日一日のすばらしい贈り物に目を止めるのが、私のリストにある唯一のことです。 
(続く)



当記事は、Kara Tippetts And It Was Beautiful, David C. Cook, 2016 からの抜粋で、許可を得て掲載されたものです。


Just Between Us 誌 2016 冬号より翻訳     
Copyright 2016 Kara Tippetts. Translated from Just Between Us, 777 S. Barker Road, Brookfield, WI 53045
Original title: And It Was Beautiful  

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